こんにちはベテランテニスのブログ管理人のフォアスラです。伊藤あおい選手4大大会本戦初出場おめでとうございます。
安藤証券オープンの準決勝で柴原選手に負けて以来、勝利がなかったので、久々にうれしいニュースが飛び込んできました。
日本国内ツアーやITFの大会をメインに出場していたので、天然芝での戦いは珍しいですが、伊藤あおい選手の特徴から合っています。
代名詞のフォアスライスはグラスコート(天然芝)では良くすべり、攻撃されにくいです。また、サーブ、ネットプレー、ドロップショットもグラスコート(天然芝)で効果倍増。
ランキング100位でウエイティング1位。一人欠場者がいれば本戦繰上りの位置でしたが、チャンスが回ってきました。
本日はウインブルドン本戦出場を決めた伊藤あおい選手の解説をします。ぜひ注目いただき応援してほしいと思います。

伊藤あおい選手
- WTAランキング109位(25年6月16日)
- 2024年ジャパン女子オープンに予選から出場し、WTAツアー初本戦出場。本選1回戦で20年全豪チャンピオンのソフィア・ケニンを破り本戦初勝利。その後も勝利しWTAツアーベスト4。
- 5月5日付のランキングで100位となりトップ100入りを果たす。
- ビリージーンキングカップの日本代表として杉山愛監督より招集される。残念ながら出場機会はなかったものの、9月のファイナルズへの出場期待。
- 国内ITF最高峰の安藤証券オープンベスト4、続く岐阜カンガルーカップで初戦敗退
- 全仏グランドスラムの予選シードで登場するも、予選初戦敗退。その後もヨーロッパクレーコートで勝てず。
クレーコートシーズン

クレーコートシーズンでヨーロッパ遠征をしましたが、残念ながら4連敗しています。
伊藤あおい選手は、フォアはスライス、フォアのトップスピンやショートクロスを器用に使い分ける技巧派でバックハンドはライジングで相手の勢いを活かして時間を奪う攻撃的ショット。さらにサーブ、ボレー、スマッシュ、ドロップなど試合展開力があります。
残念ながら上記特徴はクレーコートでは一番発揮しにくく、苦手サーフェス。攻撃の起点のライジングバックはイレギラーが多いクレーでは難しくなります。
4連敗ではありますが、フルセットが3試合あるように、内容はむしろ良いです。6月18日のヤクポビッチ戦ではマッチポイントも握っていました。
特にバックハンドはイレギラーを苦にせず、角度もつけそのままネットプレーに持ち込むところが効果的でした。
フォアはクレーではスライスが滑らないので、ムーンボールやスピンボールを多用していました。
グラスコート(天然芝)への期待
グラスコート(天然芝)の特徴をまとめた記事もありますので、併せてご覧ください。
グラスコートは球足が速く、滑ります。そして以外にイレギラーが多く、クレーの要素もあります。
ショットとしてはスライスが非常に有効で相手が攻撃やパッシングがしにくいです。サーブ、ネットプレー、ドロップも最も決まりやすいサーフェス。
つまり、伊藤あおい選手の一番得意なサーフェスと言えます。懸念はライジングバックハンドが打てるかですが、クレーコートの戦いでは苦にせず打てていました。早い球には対応できると思いますので、イレギラー対応ができればバックも大丈夫。

一番の強化してほしい所
伊藤あおい選手は試合中よくこけることがあります。これは他のプロ選手に比べると非常に多い。
足が遅いわけでなく、読みがよく、メリハリをつけて追っかけたり、あきらめたりもできますが、クレーコートだけでなく、ハードコート、オムニコートでもよく態勢を崩して転倒する場面が多かったです。
フォアスライスも下半身を使って、押し込むことができた方が、より威力のある球になるので是非下半身強化を期待したいです。
踏み込みが不十分でもあれだけ優れたスライスショット、ボレーが打てているので、短期的には感覚がずれるかもしれませんが、技術のレベルアップは間違いないので期待しています。
まとめ
- 伊藤あおい選手がウインブルドン本戦出場を果たし、4大大会本戦初出場。
- クレーコートシーズンでヨーロッパ遠征をしましたが、残念ながら4連敗。しかし、苦手のクレーコートでフルセットが多く、内容も良かったです。
- グラスコート(天然芝)は球足が速く、滑る。つまり、伊藤あおい選手の最も適しているサーフェス。フォアスライス、ボレー、サーブ、ドロップを使って翻弄してほしい。
- 下半身を強化すれば、試合中に態勢を崩されることも少なくなり、なによりフォアスライス、などのショット威力が今以上に期待できる
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